強い信念と自覚をもって運動を邁進令和6年度 幹部研修会が開催される

2月13日、千代田区の星陵会館で「全日本同和会 令和6年度 幹部研修会」が開催されました。全国各地から幹部や指導者が結集し、東京都連からは古賀会長をはじめ多くの役員が研修会に臨みました。
意見発表では、地域差別や結婚差別をはじめ、隣保館での活動や、学校教育における様々な視点から考察された問題が取り上げられ、地域における積極的な活動と同和問題の本質について課題が提示された研修会となりました。
開会の挨拶で山本良治全国副会長(埼玉県連会長)は、ここ数年はコロナ禍の影響を受け、十分な運動が出来ずにいたと言わざるを得ません。我々は運動団体として、真摯に同和問題に取り組み、これまで積み重ねてきた成果を後退させることなく、一段と運動を活性化させなければなりません。未だに同和問題に対する差別や偏見はなくならず、この研修会の成果を運動の糧とし、同和問題の完全解決、そしてあらゆる差別を許さないという毅然とした態度で、企業、行政、一般市民の皆様と一体となり、教育・啓発活動を今以上に推進しなければならない、と訴えました。
松尾信悟全国会長は挨拶で、近年インターネットによる人権侵害や、様々なハラスメントが取り沙汰されていることに言及、複雑に変化する社会情勢において起こる差別や偏見に対し、強い信念と自覚をもって解決しなければならない、と訴えました。
来賓挨拶では、山口壮衆議院議員が、同和問題の取り組みに対しインターネットに心無い書き込みが続いていることに言及、部落地名総鑑の存在について、法務省、総務省があらゆる手段を用いて削除を行っているとし、「部落差別解消推進法」のみならず、昨年施行された「情報流通プラットフォーム対処法」を活用し、全日本同和会の皆さん一人ひとりのご意見を大事にし、今後も強く緊密な関係を保ってゆくとし、「日本がこれからの世界をどのように幸せに出来るか、今日お集まりの全日本同和会の皆さんのご意見をしっかり受け止めて、よりよい世界をつくって参りたい、と研修会開催を祝されました。
来賓紹介、祝電披露に続き基調講演が行われました。本年度は、ジャーナリストの石川結貴氏により『孤立と虐待のない街づくり〜見えざる貧困と無縁化する子どもたちを支えるために〜』と題し、様々な事例や質疑を交え、一時間に亘り講演がなされました。 基調講演に続き、意見発表が行われた。今年度は、大分県連合会と山口県連合会によって行われ、各県での活動の様子が述べられ、両県連の意見発表を受けて、桑原正則全国副会長(神奈川県連会長)が、自身の経験や神奈川県での取り組みを交え、総評を行いました。
終わりに、荒井正記全国総務委員長(大阪府連会長)が閉会の辞で「本日の研修会において、部落差別の解消を目指して、より一層運動に邁進する決意を改めて固めることが出来たと確信した」と述べ、研修会は閉会しました。
(令和6年度全国幹部研修会の詳細は、都連発行機関紙「東京あけぼの」3月号に収録されています)

司会 石戸俊也茨城県連会長

開会の辞 山本良二全国副会長

全国会長挨拶 松尾信悟全国会長

祝辞 山口壮衆議院議員

総評 桑原正則全国副会長

閉会の辞 荒井正紀全国総務委員長

大勢の会員が参加して行われた 会場となった「星陵会館