全日本同和会は、同和問題の早期完全解決に取り組む団体です。

東京都連合会 会長メッセージ

東京都連合会 会長メッセージ

ごあいさつ

全日本同和会
全国会長 松尾信悟

 全日本同和会は、幾多の諸先輩方の努力と汗によって、昭和35年5月10日に結成され、今日まで「子らにはさせまい この思い」をスローガンに、親が子を思う悲願に込める人間愛を基調とする運動を強く推進してまいりました。
 今日、特にインターネット上では、悪意に満ちた意見や差別を助長する表現など陰湿な差別事象などが多く見られ、その動きは止まる所を知りません。
 人は、「生まれてくるところ」を選べない現実の中で、「そこに生まれた」というだけで、いわれのない差別を受けるのです。
 同和地区に対する偏見など、早急に解決しなければならない課題は山積しており、私たちは強力に運動を継続してゆかなければなりません。
 全日本同和会東京都連合会は、ホームページを開設し、機関紙「東京あけぼの」を発行して同和問題の完全解決に向けた運動に邁進しております。私は、東京都連合会が、部落差別の実態を明らかにし、差別のない明るい社会を築いてゆく運動において大きな力となって欲しいと思っております。
 このホームページが、今後の皆さんの啓発と運動推進につながることを心から願い、私のあいさつとします。

平成30年10月10日

東京都連合会会長 古賀 恆樹

2026年 新年を迎えて

年頭のご挨拶

 明けましておめでとうございます。
 令和8年を迎えて年頭にあたり、機関紙「東京あけぼの」の読者の皆様をはじめ、都連会員の皆様に、日頃より全日本同和会東京都連合会の活動に対しまして、深い御理解と御支援を賜っておりますことに、衷心より感謝申し上げます。
 また、行政をはじめとする各関係機関、そして全日本同和会の全国各府県連の皆様には、日頃より御指導と御鞭撻を賜り、昨年6月に開催いたしました東京都連合会研修大会にも多数の方の御臨席いただき、心より御礼申し上げます。
 さて昨年は人権の世紀と呼ばれる21世紀となり四半世紀が過ぎ、本年は新たな人権の四半世紀を迎えることとなりました。我々東京都連合会も活動を通して人権の保護・伸長に十分寄与できたか各員内省すべき点も多々あると思いますが、昨年は歴史的な節目となる年であったため、外部での活動のみならず、多くの学習の場を設ける一年となりました。
 まず、昨年は普通選挙法制定百年の記念すべき年でありました。納税額という要件が撤廃され「25歳以上の男子」に選挙権が与えられただけで女性には選挙権が与えられていなかったにもかかわらず、当初はこれを「普通選挙」と呼んでいました。しかしこれは女性を除外した制限選挙と呼ぶべきものでした。後にこのことを反省し、この大正14年制定の選挙法を「男子普通選挙」と呼ぶようになりましたが、平素同和運動を推進する中でも家庭の内外で如何に女性の置かれている不利な立場に目が向いていないか、如何に女性の意見を汲み取っていないかということに気付く年でもありました。我々は同時に人権先進国といわれる幾つかの国での女性参政権獲得までの壮絶な戦いを詳細に学び、終戦とともに外圧により女性参政権を得た我が国と対比し、改めて運動と学びを通して強い人権意識を身につけ、差別撤廃運動に邁進する覚悟を固めました。この年はまた庶民の参政権獲得と同時に政治運動を恐れる政府が、治安維持法も発令した年であり、同時にラジオ放送も始まり、後に悲劇的な国民動員・扇動の道具ともなりました。その2年前に起きた関東大震災での悲劇から情報伝達の重要性を学んだにもかかわらず、悪法とプロパガンダにより引き起こされた悲劇でした。
 それ以前の1899年制定の「北海道旧土人保護法」(1997年廃止)、その後の1931年制定の「癩(らい)予防法」、1948年制定の「優生保護法」(共に1996年廃止)を学ぶにつけ、その法律の理不尽さ、人権意識の低さは当然のこと、社会の人々の残酷さ、あるいは無関心さには唯々呆然とさせられます。我々が驚くのは、これらの法律が廃止されたのが20世紀末になってのことだということです。無関心こそが最大の敵です。同和問題に関しても全く同じです。
 最近では、学校基本調査で18歳人口の集計から特別支援学校の卒業者数が除外されていたことが明らかとなり、波紋を呼びました。他にも15種類の調査で特別支援学校を除外するという不適切な取り扱いをしており、既に1971年の文書には特別支援学校を除外した統計が記載されていたことが確認されるとしたものの、始まった経緯は不明と結論づけられております。これは「始まった経緯は不明」と言うべきものではなく、「始めた意図は何か」と問い直す問題であり、行政の責任は大であると言えます。部落地名総鑑事件が起きたのが1975年ですから、当時は民間のみならず、官の世界でも無批判な差別意識の受容、無関心が蔓延っていたことになります。時は既に同和対策事業特別措置法が施行されている時代でした。如何に人権意識の浸透が困難であるかは、これによっても明らかです。我々は施行以来10年にならんとする「部落差別の解消の推進に関する法律」の社会への浸透に腐心しておりますが、一般社会どころか行政職員への浸透も未だ不十分な状態で、一部行政の方々の意識の低さに落胆しております。
しかし我々も自身の中に生じる可能性のある差別意識に気をつけなければなりません。最近の報道では、人権先進国とされるフィンランドにおいて、ミスフィンランドに選ばれた女性が、東洋人を侮蔑する仕草とされる「つり目」の画像を発表し、ミスフィンランドの資格を剥奪されました。これに対し、この女性に連帯するつもりであったのか、あるいはこれを行き過ぎたポリティカル・コレクトネスとして異を唱えるつもりであったのか、同国の国会議員3人が同様の画像や動画をネット上にアップして女性を擁護しました。彼らは決して差別する意図は無かったと言いますが、嘗て我が国でも「ちびくろサンボ」の絵本や「だっこちゃん人形」での差別問題が起きました。こちら側の「可愛い」という思いだけが優先し、差別される側の歴史・現実への配慮が欠落していた時代の出来事でした。
我々は運動団体として、不断の努力と強靭な忍耐力をもって、今年も同和問題完全解決へ向け運動に邁進して行くことを皆様にお誓いするとともに、皆様にとりまして佳き一年でありますことを祈念して、年頭の御挨拶とさせていただきます。


 令和8年1月

 全日本同和会東京連合会
会長