全日本同和会は、同和問題の早期完全解決に取り組む団体です。

【全国・関東東北ブロック】活動報告

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人間愛に基づく人間の尊厳と自由、平等の希求を! 令和4年度 青年部全国研修会 開催される


 7月21日、大阪市で、「令和4年度 青年部全国研修会」が開催されました。厳重な感染症対策下で行われた研修会には、各地から青年部会員や役員が参集し、同和問題のみならずコロナ禍によって生じている感染者に対する差別の一刻も早い解決を誓いました。

 研修会は、開催時間の短縮、参加者数の制限など徹底したコロナウイルス感染症対策を講じながら、大阪市中央区のドーンセンターで開催され、都連からは千村青年部長をはじめ10名が参加し、研修に臨みました。
 午前10時、神奈川県連の関裕雅氏の司会で始まった研修会では、高木剛全国青年部副部長が開会の言葉で、「我々青年部には、部落差別解消推進法を熟知し、今後の運動に活かしていく使命がある。それにより、全日本同和会の機動力となり、同時に青年部の結束力につながる」とし、「部落差別が現存する限り、これ以上人間の尊厳を踏みにじる社会を形成させてはいけない」と、力強く訴えました。
 荒井正記大阪府連会長は開催地府連挨拶で、「同和問題をはじめ、さまざまな差別を払拭してゆくために、我々は偏狭なイデオロギーの思想ではなく、人間愛に支えられたヒューマニズムの思想で、中立公正で穏健な運動を展開してゆくという、全日本同和会の基本理念を遵守し、人間の尊厳と自由、平等を希求する精神を常に持ち続けなければならない」と奮起を促しました。
 全国会長挨拶の中で松尾信悟全国会長は、コロナ禍において、万全な感染症対策を講じて研修会が開催されたことを歓迎するとともに、このような状況下でも研修会を開催することの重要性を訴えました。また、インターネットを介した差別事象について言及、人権が尊重される社会への確実な取り組みを進めてゆかなければならないと訴えました。
 また関寅明全国青年部長は挨拶で、インターネット上において、誹謗中傷に対しては法改正が行われ厳罰化されたが、我々同和団体として取り組まなければならない問題が山積していることを挙げ、青年部は全日本同和会の中核を担い、同和問題解決へ向けた運動に邁進しなければならない、と訴えました。
 コロナ禍における安全対策のため、田渕慎一郎福岡県福祉労働部理事兼人権同和対策局長が来賓を代表し挨拶を述べました。田渕局長は挨拶の中で、水平社宣言が100周年を迎えたことに言及した後、「人権の現況を見ると、学校・地域・家庭・職場など、さまざまな場面で同和問題をはじめ、女性・子ども・高齢者・障がいのある人に対する偏見や差別があると共に、インターネット・性的少数者・特定の民族や国籍の人に対する人権侵害、一昨年からのコロナ感染症に関する誹謗中傷など、人権を取り巻く環境は、大きく変化している」とし、福岡県ではこれらを解消するための施策を講じているとした。また同和問題に対し、「しっかりと同和問題の解決に向けて、粘り強く取り組んで参り、実効性のある人権侵害救済制度の確立を、引き続き国に要望してゆく」と訴えました。
 研修会参加者を制限したため、多くの衆参両議員の皆様や、吉村洋文大阪府知事はじめ各知事の皆様からは研修会開催への激励と人権推進活動への期待を込めた多くの祝電を賜りました。
 基調講演は、辻由紀子氏によって「自分らしく生きる〜不自由な社会を支えていく!〜」をテーマとしてなされました。
 研修会後半では、代表県連による意見発表が熊本県連と大阪府連によって行われ、差別事象について県連と行政の関わりや歴史からみる人権問題の経緯など、自身の同和問題に対する思いが発表されました。
 意見発表の後、桑原正則全国青年部相談役により自身の体験や過去の事例を交えて総評が行われました。次いで谷川高廣全国青年部副部長によるスローガンの採択の後、土肥孝明全国青年部副部長の閉会のことばを以て研修会は終了しました。
(青年部全国研修会の詳細は、都連発行機関紙「東京あけぼの」9月号に収録されています)

開会の言葉 高木 剛 全国青年部副部長

開催地県連挨拶 荒井 正記 大阪府連合会会長

全国会長挨拶 松尾 信悟 全国会長

全国青年部長挨拶 関 寅明 全国青年部長

総評 桑原 正則 全国青年部相談役

スローガン採択 谷川 高廣 全国青年部副部長

閉会の言葉 土肥 孝明 全国青年部副部長

会場となった「大阪ドーンセンター」