部落差別解消推進法と共に、運動の更なる邁進に 第16回 全日本同和会関東東北連合会研修大会 開催される
11月17日、千代田区星稜会館にて、「第16回 全日本同和会 関東東北連合会 研修大会」が、三年ぶりに開催された。関東・東北ブロック各地から350名を超える会員・関係者が参集。東京都連からも古賀新会長をはじめ都連役員や企業担当者が研修会に臨みました。
研修大会は、山口壮衆議院議員による講演や、代表都県連による活動報告と共に、新生東京都連による今後の活動抱負の発表など、大変意義のあるものとなりました。
コロナ禍により三年ぶりに開催された研修大会は、石戸俊也関東東北連合会副会長(茨城県連会長)による司会で始まりました。研修大会の冒頭、桑原正則関東東北連合会副会長(神奈川県連会長)は開会の言葉として、この研修大会が全日本同和会の会員である事を確かめ合い、今まで以上に襟を正し、誇りを持って連帯感を深め、今後の同和問題の解決の一助となることを祈念すると大会開催を宣言されました。
山本良治関東東北連合会会長(埼玉県連会長)は会長挨拶の中で、あらゆる差別を許さないという毅然とした態度で、企業、行政、一般市民の皆が一体となり、教育・啓発を今以上に積極的に行わなければならないと訴えました。
来賓祝辞の中で松尾信悟全国会長は、「二十一世紀が人権の世紀と言われながらも、依然として社会生活のあらゆる場面で同和問題をはじめとするさまざまな人権問題が存在しており、今後差別意識を解消するには、これまでの同和教育で積み上げてきた成果を元に、人々の人権尊重の意識を更に高め、同和問題をはじめとするさまざまな人権問題の解決をしなければならない」と、研修会開催の意義を込めた祝辞を述べられました。
平沢勝栄衆議院議員は部落差別解消推進法の制定に至る土台となった委員会の委員長であり、お祝辞の中で「法律は生き物であるから、今後必要であれば皆様のご意見を伺いながら改正してゆく」とされ、部落差別を一日も早く根絶しなければならないと述べられました。 祝電披露に続いて、基調講演が行われました。講演は「 『部落差別の解消の推進に関する法律』」制定後の動向〜これからの運動に向けて〜」と題して、山口壮衆議院議員によって行われました。
研修大会後半では、代表県連による活動報告がなされ、埼玉県・神奈川県連・茨城県連・福島県連が、それぞれ発表しました。
東京都連は11月、藤吉前会長を引き継ぎ古賀恆樹新会長となったため、新しい執行部役員を紹介した後、今後の活動の抱負として、「東京都に部落差別の解消の推進に関する法律に基づく条例の策定と施行を求める事を主軸とし、運動を展開して条例の実現を目指してゆきます。東京都の発行する啓発リーフレットには、「明るい社会を目指して、同和問題の理解のために」には、東京都と話し合いを行っている民間団体として、部落開放同盟東京都連合会、東京人権連を掲載しておりますが、自治体としてこのような偏った対応で、本当に同和問題を解消出来ると思っているのでしょうか。そこで新生東京都連合会では、東京都議会自民党との連携を活発化しながら、理解を求めると同時に、東京都に部落差別の解消の推進に関する法律に基づく条例の策定と施行を求めて参ります。また同様に、東京都の特別区・都下においても、その地区に合った実情を考慮しながら、我々全日本同和会の対話と協調をもって、この問題の解消にあたっていく所存であります。本日お集まりの皆さま方におかれましては、何卒御理解と御協力をお願いする次第であります。」と述べた。
終わりに、海江田準一千葉県連会長によるスローガン採択、そして「部落差別の解消の推進に関する法律のもと、行政との連携を図り、国民の理解を促し同和問題早期解決を目指そう! 」とシュプレヒコールを唱え、研修大会は終了しました。
(研修大会の詳細は、都連発行機関紙「東京あけぼの」1月号に収録されています)
開会の言葉 桑原正則 関東東北連合会副会長/神奈川県連会長
大会会長挨拶 山本良治 関東東北連合会会長/埼玉県連会長
ご来賓祝辞 松尾信悟 全日本同和会全国会長
ご来賓祝辞 平沢勝栄 衆議院議員
講演をされる 山口 壯 衆議院議員
活動報告/埼玉県連 高橋賢事務局次長
活動報告/神奈川県連 関寅明事務局長
活動報告/茨城県連 石戸俊也会長
活動報告/福島県連 佐藤哲也青年部長
今後の活動の抱負/東京都連 古賀恆樹会長
シュプレヒコールを唱える海江田千葉県連会長(写真:中央右)
今後の活動の抱負を発表する古賀都連会長(演壇)と、都連執行部(写真:演台より向かって右側列左より、五十嵐副会長、畠山副会長、榎本副会長、北島事務局長)
会場となった「星稜会館」