全日本同和会は、同和問題の早期完全解決に取り組む団体です。

【全国・関東東北ブロック】活動報告

【全国・関東東北ブロック】活動報告

コロナ禍においても運動の継続を 令和3年度 幹部研修会が開催される

令和3年度 幹部研修会


 2月17日、千代田区の星陵会館で「全日本同和会 令和3年度 幹部研修会」が開催されました。コロナ禍による2年振りの開催に全国各地から幹部や指導者が参集し、研修会に臨みました。
 部落差別の解消の推進に関する法律が制定されて5年、地域に則した運動、行政との関わり方など、部落差別の無い社会の実現に向けた運動を、更に展開してゆく決意を銘記しました。

 感染症対策を行った上で開催された研修会は午前10時、参加者が見守る中、神奈川県連合会関裕雅氏の司会で開幕しました。
 開会の挨拶で山本良治全国副会長が、「長引く新型コロナ感染症は、私たちの日常生活を制限するとともに、コロナに感染したことによる差別事象も頻発している」とした上で、「同和運動も、コロナの影響を受け各地で運動の停滞が見られ、これまで日常的に出来ていた会議や勉強会なども開催が困難になっている。この問題に対する偏見は、無くなっていない。私たちはこの困難の中にあっても、同和問題完全解決に向けて運動をしてゆかなければならない」とし、研修会開催の意義と、運動の更なる活性化を訴えました。
 松尾信悟全国会長は挨拶で、コロナ禍により各研修会などが開催出来なかったことに対し言及、参加者の感染防止を最優先にした苦渋の決断をしたと述べられ、また、インターネットを利用したさまざまな差別事象に対し、このような行為を禁止する法整備を強く求め、運動を展開してゆかなければならないと訴えました。
 来賓を代表して、武田良太衆議院議員が、インターネットを通じた差別やヘイトスピーチ等について苦言を呈するとともに、コロナ禍の不安定な社会情勢の中では、貧しさというものが、いろいろな犯罪を生んだり、イジメを生んだり、差別を生んだりしている。これらについて、今後しっかりと取り組んでゆくと、祝辞を述べられました。
 祝辞を述べられた後、武田良太衆議院議員は元内閣官房長官河村建夫元議員の御子息河村建一氏を紹介、人権問題にも次の世代につなげてゆく人材も育てなければならないとした上で、河村建一氏は「しっかり次の世代へ向けて、皆さまに寄り添いながら、真正面から取り組んでゆく」と、今後の抱負を述べられました。
 祝電披露に続き基調講演が行われました。本年度は、奈良1区選出の小林しげき衆議院議員が、「歩みよる社会の実まし現に向けて」と題し、講演をされました。
 木村議員は、さまざまな問題がある中で、一人ひとりがこのような問題を、自分の問題でもあると考えなければ簡単には解決しない、そのような中、日本のふるさとを思う心、夫婦仲良く、兄弟仲良く、家族仲良くという家族制度復活させ、一人で生きている人も守ってゆく、そのような思いを持ち、今後の社会に対して希望を持てるようにしたい、と講演を結びました。
 基調講演に続き意見発表が行われ、今年度は、大阪府連合会と福島県連合会によって行われ、各府県での活動の様子が述べられました。  両府県連の意見発表を受けて、藤浦国男全国副会長が、同和問題の本質を交えた総評を行い、終わりに、斉藤栄市全国副会長が閉会の辞を述べ、研修会は終了した。
(令和3年度 幹部研修会の詳細は、都連発行機関紙「東京あけぼの 3月号」に収録されています)

開会の辞 山本良治全国副会長

全国会長挨拶 松尾信悟全国会長

祝辞を述べる武田良太衆議院議員

同和問題の本質を交え、総評を述べる藤浦国男全国副会長

閉会の辞 斉藤栄市全国副会長

会場となった星陵会館

演壇にはアクリルプレート、客席は収容人数の半数以下・席を空けて着席するなどの感染対策を行った