全日本同和会は、同和問題の早期完全解決に取り組む団体です。

【全国・関東東北ブロック】活動報告

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人と人の触れ合いの中で 優しさや温もりの実感を! 令和4年度 女性部全国研修会 開催される


 8月25日、京都市で「令和4年度 女性部全国研修会」が、コロナ感染症対策を講じて開催されました。全国各地から女性部会員や役員が参集し、部落差別の解消に向けた研修が行われました。

 研修会は、開催時間の短縮、参加者数の制限など徹底したコロナウイルス感染症対策を講じながら、京都市下京区のメルパルク京都で開催され、都連からは斉藤女性部長をはじめ10名が参加し、研修に臨みました。
 午前10時、開会に先立ち司会を務める大阪府連の髙木弘美氏より、十分な感染対策を講じるため、マスクを着用して進行する旨が伝えられ、研修会は始まりました。
 始めに中村幸恵部長が開会の辞を兼ねた女性部長挨拶のなかで、相次ぐ自然災害やウクライナで起きている紛争について言及、現地の情勢を伝える報道を目の当たりにし、災害地の復興と人権に対し、防災意識と人権意識を高めてゆかなければならないとし、また、同和問題においては、運動団体として、声を上げ正してゆかなければならないと力強く訴えました。
 山本康嗣京都府連会長は開催地府連挨拶で、「今夏行われた参議院選挙期間中に安倍元総理が凶弾に倒れられた事件により、宗教団体やその他の団体において、さまざまな影響が出ています。部落差別問題に対しても、エセ同和行為を行うと思われる団体が未だに存在しており、我々は問題を起こしている団体やエセ同和行為を行っている団体との違いを明確にしてゆかなければならず、再度教示が必要である」とし、また、京都・岡崎公会堂で『水平社宣言』が読み上げられて100年を迎えたことにも言及、この節目にあたり差別を無くす運動に決意を新たに邁進してゆかなければならないと訴えました。
 全国会長挨拶の中で松尾信悟全国会長は、同和問題が未だ解消の方向へは向かっていない事に対し苦言を呈し、またコロナ禍による感染者やその家族、医療関係者やワクチン接種が出来ない方々に対する差別や偏見・いじめなど、心無い振舞いに対し言及、人権が脅かされている様々な事象が数多く存在するとした上で、ウクライナでの紛争では罪のない一般市民や子どもまでもが被害に遭っている現状を鑑み、人間の不幸を生み出す心の差別である同和問題の一日も早い完全解決の実現を訴えました。
 祝電披露では、吉村洋文大阪府知事、服部誠太郎福岡県知事、広瀬勝貞大分県知事、山口祥義佐賀県知事、蒲島郁夫熊本県知事をはじめ、多くの知事や国会議員より、研修会開催に際し激励の祝電を賜りました。
 基調講演は、長島りょうがん氏によって「そっと やさしく」をテーマとしてなされました。
 氏は中学校体育教師を経て、子どもたちとの触れ合いを通じ、人と人をつなぐ優しさや温もりの大切さを実感。人と人とを温かい心で結ぶ、手作りの歌と話を通した講演活動を行っておられます。
 講演では、さだまさしさんの『主人公』を歌い、「誰もが皆生まれてきて、幸せになるために生きている、誰もが一人ひとりが主人公、その主人公である自分が人生の中で輝いて、そして良い幸せな人生だったなと思える、そのことが『主人公』という歌には刻まれていると思います」と始まり、歌やトークを通じて、人との触れ合いの中で誰もが幸せに生きてゆく事の大切さを語りかけられました。終わりに、『幸せ』という字(幸)の上一本抜くと『辛い』という字(辛)になります。この辛いという字の一本は、足すとしたらそれは人だと思います、様々な人と出会い語り関わり合うことで、辛い苦しい時でも乗り越えてゆけます、と結ばれました。
 研修会後半では、代表県連による意見発表が山口県連と京都府連によって行われ、地域における同和問題の捉え方や、いじめ問題や学校教育に対する考え方など、自身の人権問題に対する思いが発表されました。
 意見発表の後、中村幸恵全国女性部長により自身の体験や過去の事例を交えて総評が行われました。
 終わりに、松岡久代全国女性部副部長の閉会のことばを以て、研修会は終了しました。(女性部全国大会の詳細は、都連発行機関紙「東京 あけぼの11月号」に収録されています)

開会の挨拶をする中村幸恵全国女性部長

司会を行う髙木弘美全国女性部副部長

開催地県連挨拶をする山本康嗣京都府連会長

全国会長挨拶をする松尾信悟全国会長

閉会の辞を行う松岡久代全国女性部副部長

研修会終了後、斉藤都連女性部長(写真:右)による講話を受ける都連女性部会員

会場となった「メルパルク京都」