全ての人が安心して暮らせる世の中に「第61回 全国大会」開催
5月19日、都内で「全日本同和会 第61回 全国大会」が開催されました。昨年はコロナウイルス感染症拡大に伴い休会となりましたが、今年は徹底した感染対策を施した上で開催されました。今後は、感染防止に努めながら新しい生活様式で活動を行ってゆくことを誓いました。
新型コロナウイルス感染症に伴い二年振りの開催となった全国大会は五月十九日、中央区銀座ブロッサム・中央会館で行われました。都連からは藤吉会長をはじめ都連役員や支部員が参加し、全国大会に臨みました。
コロナ禍での開催にはマスク着用は当然ながら、参加人数を会場収容人数の半分以下にし、検温チェック・手指消毒はもちろん、会場内での飲食を禁止するとともに、舞台前方席の着座禁止、間隔を空けての着座、受付時の混雑緩和措置など、想定出来る感染対策は全て行っての開催となりました。
石戸俊也茨城県連会長の司会で始まった「全日本同和会 第61回 全国大会」は、斉藤栄市全国副会長(長野県連会長)が開会を宣言され、続いて大会運営委員長に山本良治全国副会長(埼玉県連会長)を、運営委員に全国各ブロックより10名を選出した後、松尾信悟全国会長が挨拶に立ち、コロナ禍により二年ぶりに開催出来たことと、開催に臨んだ全国から馳せ参じた役員へ労いの言葉を述べられ、新型コロナウィルス感染症による差別が横行していることに言及、新型インフルエンザ等対策特別措置法改正の施行に伴い、差別的な取り扱いの防止に努めなければならないとしました。また、コロナ禍によって生活様式がかわったことにも触れ、感染防止に努めながら運動を継続してゆかなければならないと訴えました。
次いで、山本良治大会運営委員長が大会成立を宣言、コロナ禍ということで来賓の出席を見合わせて頂いたことを受け、多くの祝電が寄せられ、その一部が披露されました。
基調講演は、「吐くことについて」と題して、俳優のなべおさみ氏が行いました。吐くこと、つまり人の口からは良いこと、悪いことが発せられるが、今の時代、良くないことを言う (吐く)人が多いし、マスコミでもマイナスのことばかりが報道されている。これでは周りが、社会が暗くなってゆくとし、御自身の経験からしゃべることの大切さや対話への思いやりを話された。
氏は、「『吐』くという字の右側の『土』の下の横棒(マイナス)を取ると、『口』という字に『+(プラス)』という字になる。それは『叶(かな)う』という字。口からプラスになるようなことを吐いて(言って)行けば、小さなことからでも良い方向へ変わってゆく、叶ってゆく。ですから、今日からそれぞれのご家庭で、なるべく良い話題だけを吐いてゆくことを心がけて下さい」と結びました。
基調講演後、議事へと移りました。議事は、藤浦国男全国副会長が議長に、書紀に金子哲三全国常任理事・佐野善廣全国常任理事を、議事録署名人に藤吉邦通都連会長・前田健郎鹿児島県連会長がそれぞれ選出され、進められました。
令和2年度事業活動報告、決算・監査報告、令和3年度活動方針案、事業計画案、予算案、重点努力目標案が村上駿太郎全国事務局長により発表され、審議の後、それぞれ満場一致にて可決成立しました。
続いて山本良治大会運営委員長によって宣言案、決議案が発表され、こちらも満場一致で可決成立しました。
終わりに、三木正造全国副会長より「コロナ禍に揺れる昨今、本日の大会にご参加を頂いたことを、まずもって厚く御礼申し上げます。同和問題を基軸として私どもは運動を続けているわけですけれども、いろいろな差別がインターネットを通じて拡散されています。結婚問題なども、また蒸し返されております。こうした全ての差別に対して、我々の団体は今後も強力に運動を続けて行かなければなりません。「継続は力なり」という言葉がございます。このように実践することによって、差別事象の完全撤廃に向かわなければなりません。このことを皆さんと共に、よく胸に刻んで今後の運動を継続してゆきたいと思います。本日は、ご参集頂いた皆さん方のご健勝ご多幸をご祈念申し上げて、閉会の挨拶と致します。」と閉会の辞が宣言され、第61回全国大会は無事終了しました。
司会を務める石戸俊也茨城県連会長
開会の辞 斉藤栄市全国副会長
大会運営委員長 山本良治全国副会長
全国会長挨拶 松尾信悟全国会長
記念講演をされるなべおさみ氏
議長を務める藤浦国男全国副会長(写真:中央)と、書紀を務める金子哲三全国常任理事(写真:右)と佐野義廣常任理事
監査報告をされる髙木剛全国監事(写真:右)と土肥孝明全国監事
活動方針・事業計画・予算・重点努力目標を発表される村上駿太郎全国事務局長
閉会の辞 三木正造全国副会長
会場となった「銀座ブロッサム・中央会館」