日本初の人権宣言「水平社宣言」から100年
寛容と包摂の社会へ、人間の尊厳と平等をこれからも
水平社博物館がリニューアルオープン
1922(大正11)年3月3日、京都市岡崎公会堂で「人の世に熱あれ 人間に光あれ」と宣言された全国水平社創立から、今年でちょうど100年を迎えました。創立大会で宣言された「水平社宣言」は、日本初の人権宣言として高く評価され、様々な差別解消運動の礎と言っても過言ではありません。
この水平社運動の精神と歴史を継承する「水平社博物館」が、今年3月3日にリニューアルオープンをしました。全国水平社創立100年を機に、より発信力を高めた同博物館を訪問、リニューアルオープン式典や施設の充実ぶりを見学しました。
日本には数多くの差別事象が存在しますが、自分の意思とは関係なく、その土地に生まれたが故に差別されてしまうのが、部落差別です。ただ部落に生まれたからといって、他と何も変わりませんが理不尽な差別を受けてきました。部落差別は古代からあったとされますが、近世では、江戸時代になり徳川幕藩体制下、国の治安維持を目的とした身分階級制度を導入しました。四民「士・農・工・商」よりも下層階級の部落民「穢多・非人」という呼称を作ることにより、「我々は、最下層で差別される部落民よりはまだ良い」という感情を植えつけ、幕藩体制の維持による労働や年貢等の拠出に対し、四民による暴動や一揆を抑え込みました。部落民は、指定された地域に強制的に移住させられ、その地域を「被差別部落」と称して差別しました。就労についても、牛馬の解体、それらに関わる皮革業や清掃など、劣悪な環境での生活を強いてきました。
江戸時代が終わり、明治維新後には解放令「1871(明治4)年『穢多非人ノ称ヲ廃シ身分職業共平民同様トス』」が布告され、法律上では穢多・非人などの身分制度は無くなり四民と共に「平民」となりましたが、明治政府は実質的な解放政策を行いませんでした。身分制度の廃止は本当の意味での解放ではなく、「地租徴収」を目的とする名ばかりの身分解放にとどまり、これまで被差別部落での生業としていた皮革産業など多くの職業が広く解放され、被差別部落民は不合理な差別を受け続けなければなりませんでした。この身分差別の解放と経済的向上を目指し、融和運動が提唱され、各地で始まった解放運動は全国へと広まっていきました。
このような中、奈良県葛城郡掖上村柏原(現在の奈良県御所市)の青年達が中心となり、全国水平社を立ち上げました。「水平」の語源は、創立メンバーである阪本清一郎が「あらゆる尺度というものは人間が作った。そしてその尺度によっていろいろな差が出る。絶対に差の出来ないものは水平である」と説いたことに由来するとされています。
こうして1922(大正11)年3月3日、京都市岡崎公会堂(現在の京都市左京区)おいて「全国水平社創立大会」が開催、各地から馳せ参じた3千人を前に、綱領、宣言、決議を採択しました。宣言の最後に「人の世に熱あれ 人間に光あれ」と謳われた一文は、現在も色あせる事なく語られ、部落差別問題はもとより、さまざまな人権差別問題に対する格言とも言える一文となっています。大会では「人間を差別する言動を一切許さない」と決議され、「エタ万歳」「水平社万歳」を高唱して、創立大会は終了しました。これにより部落差別の解消に向けた大きな運動の歴史的第一歩が始まりました。
水平社博物館は奈良県御所市柏原に、1998(平成10)年、「水平社歴史資料館」として開館した後、翌1999(平成12)年に「水平社博物館」に名称変更して、歴史ある部落差別の中心となった水平社運動と、差別に立ち向かってきた先人達の精神を、数多くの展示物と共に啓発活動を行いながら、今も伝え続けています。
博物館は、昨年11月より展示物の見直し等を行い、全国水平社創立100周年に合わせ、今年3月3日にリニューアルオープンをしました。 リニューアルオープンに先立ち、2月26日に博物館に隣接する御所市人権センター体育館で行われた記者会見で、博物館を所管する公益財団法人奈良人権文化財団の川口正志理事長が挨拶の中で「今の時代に合ったわかり易く、素晴らしいリニューアルが出来た。見て頂ける方に感動して頂けると確信している」とリニューアルへの自信を見せました。
続いて、水平社博物館駒井忠之館長より施設の全体像が説明され、今回のリニューアルは特に中学生の見学を対象に考慮され、今まで文字展示が多かったが、写真やイラストを多く採用することで最後までしっかり見学・学習ができ、「部落差別の人権について、正しい歴史と知識を伝える事を主眼においた」とし、これまでの資料展示400点から写真90点・資料163点にまで絞ったことが発表されました。また、興味をそそる展示として、人気アニメ「鬼滅の刃」や「ワンピース」で人権に関する場面のページを展示、身近なことからも人権を意識してもらおうという工夫もなされました。そして、館内の壁面グラフィックも一新され、これまで見学に来て頂いた方でも、また違う雰囲気で見学出来るイメージも醸しだした、と訴えました。記者会見後、報道各社が博物館を内覧し、一斉に情報を発信しました。 翌27日はオープン記念セレモニーが執り行われ、来賓として荒井正吾奈良県知事、吉田育弘奈良県教育長、東川裕御所市長、浜中誠御所市教育長、上田清大和郡山市長らが参列されました。
テープカットを前に公益財団法人奈良人権文化財団の川口正志理事長が「水平社の心というものからは、今日もなお大事な大事な教えをして頂いている。そしてそれは、人権、人間の尊厳の誇りだと思う。ここ御所市柏原が、人権に関わりのあるふる里というように、皆さんに捉えて頂けるよう実現してゆきたい」と述べました。また荒井正吾奈良県知事は、「100年も前に人権尊重、差別反対の旗を、水平社を中心に掲げられたことは、奈良の誇り、日本の誇りと言って良いと思います。水平社の精神を引き継いでゆくことが一番大事だと思います。人権の基は、自分と違う他者を尊重する、他人の存在を尊重しなければならないことです。そして差別反対は、国が出来なかったことです。100年も前に地方が旗を掲げてきたことが今も尚続いていることにびっくりもしますが、地方の存在、その価値に立ち返り、その基礎に立って行政も仕事をすべきだと、この地で思います」と、水平社博物館リニューアルオープンに祝辞を述べた後にテープカットを行い、水平社博物館の新たな歴史の1ページを刻みました。
内覧では、荒井奈良県知事をはじめ来賓の方々がリニューアルされた真新しい博物館を見学、川口理事長が荒井知事に説明しながら館内をご案内して回られました。
3月3日リニューアルオープン初日には、地元御所市立掖上(わきがみ)小学校の6年生児童が日頃の人権学習において培った『掖上小学校人権宣言』を披露しました。宣言では、「私たちは、皆が安心して楽しく過ごせる学校にするために、3つの事を大切にします。『自分がされて嫌なことは人にしない』『一人ひとりが思いやりをもって行動する』『相手の思いを知るために人の話をしっかりと聴く』、今までの自分を振り返り、行動することを宣言する」と宣言しました。また6年間の人権学習を振り返り考えていることを代表の児童が以下の通り発表しました。
『私たち掖上小学校6年生はこの6年間で、人権の大切さや差別の現実、人間の心の弱さや温かさなどについて、たくさんのことを学習してきました。1年生の頃から人権学習をしていく中で、自分のことを大切にすること、友達や家族全ての人を大切にすることを学んできました。今年は、小学校での人権学習が最後の年です。今週は「人の世に熱あれ 人間に光あれ」を学習しました。私たちの願いは、世界中の人々が人権を大切にし、平和に暮らせることです。そのために私たちは、これからも相手の気持ちを考え、大切に出来る人であり続けたいです』。人権のふる里と言われるこの地において、しっかりとした人権学習に取り組み、水平社宣言を研究し、自分たちの意見をまとめて発表する姿には、我々大人も敬服させられました。
これを受けて水平社博物館佐々木学芸員より、「人の気持がわかるということはどういうことなのか、もう一度か考えてもらう機会になればと思います」と、見学へ向けての意義を伝えました。
続いて掖上小学校の引率教員から、「6年間学習してきたことを思い出しながら、しっかりと勉強させてもらいましょう」と、開館一番乗りで博物館へ入って行きました。
今回の視察を終えて、2月27日の記念セレモニーと博物館を視察した畠山都連副会長は、「人権、とりわけ部落差別という普遍的なテーマを主眼した水平社博物館の運営姿勢は素晴らしいし、博物館・地元・行政の三位一体は、施設の運営の理想像ではないか。引き続き、都連機関紙やホームページでも取り上げてゆきたい」とし、3月3日のリニューアルオープン式典と博物館を視察した五十嵐都連会長代行は、「同和問題を語る上で、必ず知っておかなければならないのが水平社宣言。我々運動家としても、ここで学ぶ事は多い。水平社博物館の資料等は、今後の運動の糧になるよう吸収してゆきたい」と、それぞれ感想を述べた。
水平社博館に多くの方が訪れ、人権について学習して頂くことを願うばかりだ。
(水平社博物館訪問記の詳細は、都連発行機関紙「東京あけぼの 5月号」に収録されています)
水平社博物館がリニューアルオープン
リニューアルオープンに先立ち記念セレモニーが行われ、荒井奈良県知事(右から5人目)らがテープカットに参加
1922(大正11)年3月3日、京都市岡崎公会堂で「人の世に熱あれ 人間に光あれ」と宣言された全国水平社創立から、今年でちょうど100年を迎えました。創立大会で宣言された「水平社宣言」は、日本初の人権宣言として高く評価され、様々な差別解消運動の礎と言っても過言ではありません。
この水平社運動の精神と歴史を継承する「水平社博物館」が、今年3月3日にリニューアルオープンをしました。全国水平社創立100年を機に、より発信力を高めた同博物館を訪問、リニューアルオープン式典や施設の充実ぶりを見学しました。
日本には数多くの差別事象が存在しますが、自分の意思とは関係なく、その土地に生まれたが故に差別されてしまうのが、部落差別です。ただ部落に生まれたからといって、他と何も変わりませんが理不尽な差別を受けてきました。部落差別は古代からあったとされますが、近世では、江戸時代になり徳川幕藩体制下、国の治安維持を目的とした身分階級制度を導入しました。四民「士・農・工・商」よりも下層階級の部落民「穢多・非人」という呼称を作ることにより、「我々は、最下層で差別される部落民よりはまだ良い」という感情を植えつけ、幕藩体制の維持による労働や年貢等の拠出に対し、四民による暴動や一揆を抑え込みました。部落民は、指定された地域に強制的に移住させられ、その地域を「被差別部落」と称して差別しました。就労についても、牛馬の解体、それらに関わる皮革業や清掃など、劣悪な環境での生活を強いてきました。
江戸時代が終わり、明治維新後には解放令「1871(明治4)年『穢多非人ノ称ヲ廃シ身分職業共平民同様トス』」が布告され、法律上では穢多・非人などの身分制度は無くなり四民と共に「平民」となりましたが、明治政府は実質的な解放政策を行いませんでした。身分制度の廃止は本当の意味での解放ではなく、「地租徴収」を目的とする名ばかりの身分解放にとどまり、これまで被差別部落での生業としていた皮革産業など多くの職業が広く解放され、被差別部落民は不合理な差別を受け続けなければなりませんでした。この身分差別の解放と経済的向上を目指し、融和運動が提唱され、各地で始まった解放運動は全国へと広まっていきました。
このような中、奈良県葛城郡掖上村柏原(現在の奈良県御所市)の青年達が中心となり、全国水平社を立ち上げました。「水平」の語源は、創立メンバーである阪本清一郎が「あらゆる尺度というものは人間が作った。そしてその尺度によっていろいろな差が出る。絶対に差の出来ないものは水平である」と説いたことに由来するとされています。
こうして1922(大正11)年3月3日、京都市岡崎公会堂(現在の京都市左京区)おいて「全国水平社創立大会」が開催、各地から馳せ参じた3千人を前に、綱領、宣言、決議を採択しました。宣言の最後に「人の世に熱あれ 人間に光あれ」と謳われた一文は、現在も色あせる事なく語られ、部落差別問題はもとより、さまざまな人権差別問題に対する格言とも言える一文となっています。大会では「人間を差別する言動を一切許さない」と決議され、「エタ万歳」「水平社万歳」を高唱して、創立大会は終了しました。これにより部落差別の解消に向けた大きな運動の歴史的第一歩が始まりました。
水平社博物館は奈良県御所市柏原に、1998(平成10)年、「水平社歴史資料館」として開館した後、翌1999(平成12)年に「水平社博物館」に名称変更して、歴史ある部落差別の中心となった水平社運動と、差別に立ち向かってきた先人達の精神を、数多くの展示物と共に啓発活動を行いながら、今も伝え続けています。
博物館は、昨年11月より展示物の見直し等を行い、全国水平社創立100周年に合わせ、今年3月3日にリニューアルオープンをしました。 リニューアルオープンに先立ち、2月26日に博物館に隣接する御所市人権センター体育館で行われた記者会見で、博物館を所管する公益財団法人奈良人権文化財団の川口正志理事長が挨拶の中で「今の時代に合ったわかり易く、素晴らしいリニューアルが出来た。見て頂ける方に感動して頂けると確信している」とリニューアルへの自信を見せました。
続いて、水平社博物館駒井忠之館長より施設の全体像が説明され、今回のリニューアルは特に中学生の見学を対象に考慮され、今まで文字展示が多かったが、写真やイラストを多く採用することで最後までしっかり見学・学習ができ、「部落差別の人権について、正しい歴史と知識を伝える事を主眼においた」とし、これまでの資料展示400点から写真90点・資料163点にまで絞ったことが発表されました。また、興味をそそる展示として、人気アニメ「鬼滅の刃」や「ワンピース」で人権に関する場面のページを展示、身近なことからも人権を意識してもらおうという工夫もなされました。そして、館内の壁面グラフィックも一新され、これまで見学に来て頂いた方でも、また違う雰囲気で見学出来るイメージも醸しだした、と訴えました。記者会見後、報道各社が博物館を内覧し、一斉に情報を発信しました。 翌27日はオープン記念セレモニーが執り行われ、来賓として荒井正吾奈良県知事、吉田育弘奈良県教育長、東川裕御所市長、浜中誠御所市教育長、上田清大和郡山市長らが参列されました。
テープカットを前に公益財団法人奈良人権文化財団の川口正志理事長が「水平社の心というものからは、今日もなお大事な大事な教えをして頂いている。そしてそれは、人権、人間の尊厳の誇りだと思う。ここ御所市柏原が、人権に関わりのあるふる里というように、皆さんに捉えて頂けるよう実現してゆきたい」と述べました。また荒井正吾奈良県知事は、「100年も前に人権尊重、差別反対の旗を、水平社を中心に掲げられたことは、奈良の誇り、日本の誇りと言って良いと思います。水平社の精神を引き継いでゆくことが一番大事だと思います。人権の基は、自分と違う他者を尊重する、他人の存在を尊重しなければならないことです。そして差別反対は、国が出来なかったことです。100年も前に地方が旗を掲げてきたことが今も尚続いていることにびっくりもしますが、地方の存在、その価値に立ち返り、その基礎に立って行政も仕事をすべきだと、この地で思います」と、水平社博物館リニューアルオープンに祝辞を述べた後にテープカットを行い、水平社博物館の新たな歴史の1ページを刻みました。
内覧では、荒井奈良県知事をはじめ来賓の方々がリニューアルされた真新しい博物館を見学、川口理事長が荒井知事に説明しながら館内をご案内して回られました。
3月3日リニューアルオープン初日には、地元御所市立掖上(わきがみ)小学校の6年生児童が日頃の人権学習において培った『掖上小学校人権宣言』を披露しました。宣言では、「私たちは、皆が安心して楽しく過ごせる学校にするために、3つの事を大切にします。『自分がされて嫌なことは人にしない』『一人ひとりが思いやりをもって行動する』『相手の思いを知るために人の話をしっかりと聴く』、今までの自分を振り返り、行動することを宣言する」と宣言しました。また6年間の人権学習を振り返り考えていることを代表の児童が以下の通り発表しました。
『私たち掖上小学校6年生はこの6年間で、人権の大切さや差別の現実、人間の心の弱さや温かさなどについて、たくさんのことを学習してきました。1年生の頃から人権学習をしていく中で、自分のことを大切にすること、友達や家族全ての人を大切にすることを学んできました。今年は、小学校での人権学習が最後の年です。今週は「人の世に熱あれ 人間に光あれ」を学習しました。私たちの願いは、世界中の人々が人権を大切にし、平和に暮らせることです。そのために私たちは、これからも相手の気持ちを考え、大切に出来る人であり続けたいです』。人権のふる里と言われるこの地において、しっかりとした人権学習に取り組み、水平社宣言を研究し、自分たちの意見をまとめて発表する姿には、我々大人も敬服させられました。
これを受けて水平社博物館佐々木学芸員より、「人の気持がわかるということはどういうことなのか、もう一度か考えてもらう機会になればと思います」と、見学へ向けての意義を伝えました。
続いて掖上小学校の引率教員から、「6年間学習してきたことを思い出しながら、しっかりと勉強させてもらいましょう」と、開館一番乗りで博物館へ入って行きました。
今回の視察を終えて、2月27日の記念セレモニーと博物館を視察した畠山都連副会長は、「人権、とりわけ部落差別という普遍的なテーマを主眼した水平社博物館の運営姿勢は素晴らしいし、博物館・地元・行政の三位一体は、施設の運営の理想像ではないか。引き続き、都連機関紙やホームページでも取り上げてゆきたい」とし、3月3日のリニューアルオープン式典と博物館を視察した五十嵐都連会長代行は、「同和問題を語る上で、必ず知っておかなければならないのが水平社宣言。我々運動家としても、ここで学ぶ事は多い。水平社博物館の資料等は、今後の運動の糧になるよう吸収してゆきたい」と、それぞれ感想を述べた。
水平社博館に多くの方が訪れ、人権について学習して頂くことを願うばかりだ。
(水平社博物館訪問記の詳細は、都連発行機関紙「東京あけぼの 5月号」に収録されています)
記者会見で挨拶する川口理事長
記者会見で施設の全体像を説明する駒井館長(右)
記念セレモニーで挨拶する荒井奈良県知事
館内を見学する荒井知事(左)を案内する川口理事長
記念セレモニーを視察する畠山都連副会長
館内を視察する畠山都連副会長
リニューアルオープンを視察する五十嵐都連会長代行
見学に来た児童へ水平社博物館の意義を講話する佐々木学芸員
思い思いに見学する児童たち
一新された壁面装飾と展示を見学する五十嵐都連会長代行
水平社創立大会にタイムスリップした感覚を体験出来る「ファンタビュー・シアター」