全日本同和会は、同和問題の早期完全解決に取り組む団体です。

【全国・関東東北ブロック】活動報告

【全国・関東東北ブロック】活動報告

「令和元年度 全日本同和会 幹部研修会」開催



 2月13日、千代田区の星陵会館で「全日本同和会 令和元年度 幹部研修会」が開催、全国各地から多数の幹部や指導者が参集し、研修会に臨みました。
 さまざまな人権が脅かされる現代、運動団体の指導者として研鑽を積み、情熱を持って語りかけてゆくことが同和問題の解決に繋がると改めて銘記しました。

 研修会は午前10時30分、満場の参加者が見守る中、神奈川県連合会関氏の司会で幕を開けました。
 開会の挨拶で山本全国副会長が、「東京オリンピック・パラリンピック開催が近づき、人権への配慮、施設のバリアフリー化、LGBTへの配慮など、目に見える対策が進められている」とした上で、「同和問題に対しては未だ道半ばである」とし、組織の強化、運動の更なる活性化を訴えました。
 松尾全国会長は挨拶で、日本各地で起きた災害に対し言及し、犠牲になられた方、被災された方に対しお見舞いを述べた後、襟を正し自己の役割と使命感を深く自覚し、同胞一和の精神をもって運動を継続してゆかなければならないと訴えました。
 来賓を代表して、福岡県人権同和対策局長清水氏より、「近年、『障がい者差別法』、『ヘイトスピーチ解消法』、『部落差別解消推進法』など、人権問題の解決に向けた法整備が進んでおります。人権に対する一人ひとりの理解を深め、差別の無い社会の実現に向け、取り組んでゆきましょう」と御祝辞を頂いた。
 祝電披露に続き基調講演が行われた。本年度は、ノンフィクション作家の石井光太氏が、「こどのも命を守るために〜今私たちにできること〜」と題し、一時間を越えて講演されました。
 『児童虐待』について事例を交えて進められ、子どもの命をどうやって守ってゆけばよいのかについて、話されました。
 終わりに、「社会として支援するためには、子どもたち、そしてその親が抱えている問題の根本をきちんと見つめ、問題がどのような構造から生じているのか等をもっと考えてゆかなければならない。その時に私たちがどのような認識をもって問題に対処してゆけるかが重要であり、それが子どもの命を助けることに繋がると思う」、と講演を結びました。
 午後の部では、大分県連と岐阜県連による意見発表が行われました。
 両県連の意見発表を受けて、藤浦全国副会長が、総評を行いました。 
 終わりに、三木全国副会長が閉会の辞で、人権差別と闘い二十七年の獄中生活を経て南アフリカ大統領になったネルソン・マンデラ氏の自伝『自由への長い道』の中の一節「私の使命は、抑圧された人々と抑圧する人の両方を解決すること」を引用し、「差別事象の根絶のために、問題発生時に究竟に正しく話をされる方がいるようですが、これは相手を萎縮させ問題の解決に至らないということを御理解願いたいと思います。人の品格は一日にして備わらず、その自らの精進を求めることによって、このことによる人生を語る資格が初めて出来るものであります。したがって言葉には力があり、意義があるということを認識すると同時に、その内容によって我が会が唱える「対話と協調」の運動指針が、本当に同和問題の解決に繋がるものだということを改めてお考え頂きたいと思います。こうした上にパッションいわゆる情熱を持って語りかける、このことの必要が同和問題の解決に繋がるということをよく御認識頂いて我々の今後の運動に繋げて頂きたいと思います。我々の啓蒙・啓発活動の根幹は、今後の孤高の光を輝かすものであるということ御認識頂いて、今後の運動を継続して頂きたい。」と結び、研修会は厳粛なる雰囲気に包まれ終了しました。
(全国幹部研修会の詳細は、都連発行機関紙「東京 あけぼの」3月号に収録されています)

開会の辞 山本全国副会長

全国会長挨拶 松尾全国会長

総評を述べる藤浦全国副会長と意見発表者

閉会の辞 三木全国副会長

会場となった星陵会館