全日本同和会は、同和問題の早期完全解決に取り組む団体です。

【東京都連合会】活動報告

【東京都連合会】活動報告

藤吉 会長 年頭所感

年頭のご挨拶

 明けましておめでとうございます。
 皆々様には、旧年中の一方ならぬご厚情に心から感謝申し上げますと共に本年も旧倍のご指導、ご鞭撻を賜りますよう年頭に当たり、伏してお願い申し上げます。

 清々しきこの日に、今年も又ご挨拶できます喜びをかみしめながら、日頃より変わらぬご支援で全日本同和会東京都連合会を支えて下さいます全会員の皆様、そして常に大きな力で後押しを賜っている関係機関の皆様に謹んでご挨拶申し上げます。

 さて、言うまでも無い事ですが、本年は元号が『令和』となり更に『新天皇の御即位』がなされた初めての記念すべき新年となりました。この日から新たに始まる未来への日々。それはこの歳を迎えても尚、弾みを失いがちな老胸に希望を吹き込んでくれる人生の数少ない季であります。
 私ごとで恐縮ながら、歳を重ねに重ねてきた身には、新天皇の御即位と言う国民的慶事が、思いがけなく私の残りし人生に 〈老い力〉なる力を与えてくれたのではと思えています。これまでの反省ばかりの気持ちから、心機一転する機となって、未来志向が蘇生され、胸中に微たる気泡がふつふつと湧いてくる体感に驚かされる年の初めとなりました。
 新天皇・新元号・そして56年ぶりに開催される東京オリンピック・パラリンピック。
 この様な慶事が重なる喜ばしい時代を迎える中で、改めて過ぎていった昭和・平成に解放運動が国民と共に生きてきた94年間の出来事をしみじみ顧みると、我々全日本同和会が歩みし差別解消への道のりが、いかに厳しく辛いものであったかの感慨が、大きな波となって胸にせまります。
 全国300万人と言われた仲間達の「差別を許さない」と誓った突き上げる思いが、「国民的課題」を掲げ、この日本に人権尊重社会を築かんとする幕が開けられた1965年。「同和対策審議会答申」が提出されてより今日まで55年に渡った闘争の日々。この間、それまで日本には無いにも等しかった『人権』と言う言葉の存在と重大な意味を、実態を持って指し示してきた誇りに満ちた時代でありました。又、近年では、2016年12月に公布・施行という勝利を得た『部落差別の解消の推進に関する法律』は、闘い抜いた先人はもとより、その闘いを引き継いだ我々が悲願とした「子らにはさせまい この思い」への熱い思いが、遂に法律として制定され、大きな財産として未来に残す事もできました。
 歴史をたどることは未来への確かな道標であります。日々の歩みは小さくとも、振り返ればそこに微笑んで居る未来を見る事ができます。  新しく始まる令和の時代に、勇気をくれし〈老い力〉を頼りに、全日本同和会東京都連合会一同、大切な日々を一歩一歩と前に進みたいと思う次第です。

 皆様には幸多き令和新年を過ごして頂けます様祈願して、何卒本年もよろしくお願い致します。

 令和二年 元旦

 全日本同和会東京都連合会 会長