全日本同和会は、同和問題の早期完全解決に取り組む団体です。

【東京都連合会】お知らせ

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「年頭のご挨拶」東京都連合会 会長 藤吉 邦通

年頭のご挨拶

全日本同和会東京都連合会
会 長 藤吉 邦通

 明けましておめでとうございます。
 全日本同和会東京都連合会の会員の皆様、そして当会へいつも熱きご賛同を頂いております皆々様方、日頃より一方ならぬご厚情を賜ります事、心より御礼申し上げます。

 私、昨年一月より全日本同和会東京都連合会の会長として再び重責を務める事になりました、藤吉邦通でございます。
 振り返れば十数年前、在任中は多くの方々のお力添えのもと、四年余りを務めさせて頂きました。そして今また、この歳を迎えての新たな出発に自身が驚きを隠せないのですが、老体にムチを打つ覚悟で同和問題解消への最後の任を歩みたいと思っております。本来、足を運んで就任をご報告すべきところですが、本紙面にて年頭のご挨拶に恐縮ながら加えさせて頂きます。
 どうぞ、旧倍のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

 さて本年、東京都連が取り組むべき主たる目標ですが、2016年12月の国会に於いて、「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されてより一年余りが過ぎました。これは、我々の長い差別との闘争の歴史をたどれば悲願の法律であったものです。罰則規定のない理念法ではありますが、我が日本国政府が「現在もなお部落差別が存在する」と認め、差別解消に向け六条からなる明確な指針を示した事は、差別なき社会を目指して邁進してきた我々にとって、当然の勝利と考えるもその一方で感慨深いものが胸に去来します。
 思えば、「同和対策事業特別措置法」の施行から数十年、置き去りにされてきた同和地区の環境改善や福祉面において、この特別措置法は多大な成果をもたらしました。しかしながら、差別解消には課題も多く残しました。それは、我々が危惧したとおり特別措置法失効後、同和問題は後退の一途をたどらざるを得ない世相を生みだしたのです。予測した今日の社会は、差別行為に対して「声も出せない」「訴えも出来ない」と言う由々しき事態の中、急速に同和問題への関心を薄れさせ、近年、あらゆる分野で人権を無視する事象を招いている現実に憂慮していたところです。しかし、「部落差別の解消の推進に関する法律」が制定されたことで、危機感は覆され、今まで以上に自信を持って差別解消への道を突き進む、我々の大きな後ろ盾となりました。
 本年、全日本同和会東京都連合会は、広く都民の皆様へ本法の周知に努め、同時に相談体制の充実と、教育・啓発の強化を主点に運動を進めるべく新たに臨みたいと思っています。この事が、同和問題の風化を許さず、悲願の法に則る具体策によって、差別なき社会の実現に向ける私の最後の仕事になろうかと考える次第です。
 それぞれの立場を超え、真なる人間の解放を目指して、全日本同和会東京都連合会事務局一同、心新たに2018年を歩みたく思います。何卒、本年も変わらぬご支援を賜ります様、事務局一同心よりお願い申し上げます。